健康を目指すみなさん、こんにちは。
皆さんは、料理で酢を使いますか?
酢は料理の「さしすせそ」にも含まれる
基本的な調味料で臭みを抑制したり強い塩味を抑える効果があります。
その他にも驚くべき健康効果がたくさん
ありますので、以下に紹介していきます。

酢の健康効果
①抗酸化作用
ポリフェノールとメラノイジンにより抗酸化作用が働きます。またメラノイジンは
加熱によって生じる抗酸化物質なので、
炒め物等で使用しても抗酸化作用を得ることができます。
抗酸化作用は
・老化の抑制
・生活習慣病の予防
・免疫機能の維持
・がんリスクの低下
・認知症や神経疾患のリスク軽減
など健康効果もりもりです。
②血糖値・インスリン調整
酢酸には糖吸収抑制、インスリン感受性向上の効果があります。簡単に説明すると
ごはんを食べると、糖が急に血液に入って
血糖値が上がります。
しかし酢を一緒にとると、胃から腸へ食べ物がゆっくり送られるようになります。
その結果、糖がゆっくり吸収されて、血糖値の上がり方がゆるやかになります。
血糖値が急に上がることを血糖値スパイク
と呼びます。糖尿病の発症リスクを高める
ため血糖値を急激に上げないことが健康
でいるために重要です。
また実際に、糖尿病や血糖が高めの人で、
酢を摂取することで食後の血糖やインスリンの値が下がったという研究がいくつもあります。
血圧調整作用
酢に含まれる 酢酸 は、血圧を上げる
ホルモン(レニンなど)をおさえる効果があります。
また血管をやわらかくして広げやすくする作用があることが、動物実験で確認されています。
人でも「毎日少しの酢をとると血圧が少し下がった」という報告がありますが
まだ確実とは言えません。
また酢に含まれるカリウム は、体の中の塩分(ナトリウム)を外に出す、
血管をゆるめることで、血圧を下げる効果がしっかり確認されています。
特に、塩分をとりすぎている人ほど、カリウムの効果が大きいことがわかっています。
料理で塩を少なめにしても、酢を加えることで味を濃く感じておいしさを保つことができます。
結果、塩分量を減らせることで血圧の上昇を抑制することができます。
脂質代謝と体重管理作用
またまた酢酸ですが、「太りにくい体づくり」や「脂肪がたまりにくい体づくり」
に関係していることが研究で少しずつ分かってきました。具体的には
酢酸を摂取することで体の中の
「脂肪を作るスイッチ(SREBP-1cなど)」をOFFにして、
「脂肪を分解するスイッチ(AMPKなど)」をONにするはたらきがあります。
つまり、酢をとることで
脂肪がたまりにくくなる 可能性があります。
また日本や海外の実験では、酢を毎日少しずつ飲んだ人で、
血中の中性脂肪と総コレステロールが少し下がったという結果が出ています。
ただし、その変化は「ほんの少し」で、大きく下がるわけではありません。
さらに酢をとると、食後に満腹感を感じやすくなる人もいます。
その結果、食べ過ぎを防いで体重を保ちやすくなることもあるようです。

摂取する際の注意点
摂取量
多くの臨床研究やレビューでは、健康効果(血糖値改善、体重管理、血圧低下など)を期待して酢を摂取する場合、「1日15~30mL(大さじ1~2杯)」が一般的な推奨量とされています。
例えば、体重や血糖値、脂質改善を目的とした研究では、1日5~30mLの範囲で
効果が報告されています。
血圧低下に関するメタアナリシスでも、30mL/日までの摂取で有意な効果が認められています。
この推奨量を超えて摂取することで
胃腸障害
歯のエナメル質損傷
低カリウム血症
などのリスクが高まると指摘されています。
また必ず水や食事と一緒に摂取し、原液での摂取は避けてください 。
薬との関係
糖尿病薬・利尿薬・心臓病の薬などを服用している場合、酢が薬の作用を強めたり
電解質バランスを乱すことがあります。
これらのご病気をお持ちの方は、医師や薬剤師に相談してから摂取してください。
特にカリウム値が変動しやすいと指摘される人は注意してください。
生成方法
酢の生成方法は大きく分けて
「天然の醸造酢」と
「合成酢(または人口酢)」
の2種類があります。
天然の醸造酢とは、米などの穀物やりんごなどの果物を発酵させて作ります。
製造に手間がかかるため、比較的高値で販売されています。
成分は酢酸、アミノ酸、有機酸、ポリフェノールなどが豊富に含まれており
健康効果も高いです。
一方合成酢は発酵を使わず、化学的に作られた酢酸(石油由来または化学合成)
を水で薄めて作ります。安価で大量に生産出来るため安値で販売されていますが、
栄養成分はほぼ酢酸のみなのであまり健康効果は高くないと言えます。
見分け方は、値段やラベルの原材料表示である程度判断できます。
原材料に米やアルコールや果物の果汁等が表示されている場合は醸造酢
氷酢酸や酸味料が含まれている場合は合成酢の可能性が高いです。
値段は安い方が合成酢、高い方が醸造酢である可能性が高いです。
(どちらも断定は出来ませんが)
これらを参考に商品を選んでいただければと思います。

まとめ
今回は酢の健康効果についてまとめました。
酢の健康効果として
・抗酸化作用
・血糖値、インスリン調整作用
・血圧調整作用
・脂質代謝と体重管理作用
があり、健康効果が高いです。注意点として
・摂取量は1日15~30mL
(大さじ1~2杯)
・糖尿病薬・利尿薬・心臓病の薬を服用している方は、主治医に相談が必要
・天然の醸造酢の方が健康効果が高い
の3つがあります。
直接飲むより無理なく料理に取り入れながら、健康効果を得るようにしましょう。
コメント