安さが魅力の業務スーパー。冷凍野菜の産地が気になって、売り場で確かめてきました。
結果、約9割が中国産で、国産は1つもありませんでした。
私の考えは、家で食べる野菜は、国産を選びたい派です。
ただ、国の検査データを見ると、中国産の冷凍野菜の危険度は、イメージほど高くありませんでした。
この記事では、国と東京都の検査結果、冷凍で栄養は落ちるのか、そして国産を選ぶと値段は何倍になるのかをまとめます。
皆さんが冷凍野菜を選ぶときの参考にしていただければと思います。
業務スーパーの冷凍野菜は、ほとんどが中国産
業務スーパーの公式サイトで、冷凍の野菜・果物103品の原産国を確認しました(2026年10月24日時点)。
- 中国:67品
- ベルギー:12品(ほとんどがポテト)
- ベトナム:11品
- その他(オランダ・インドネシアなど):13品
- 日本:0品
ほうれん草、ブロッコリー、白菜、さといも、ごぼうなど、よく使う野菜の冷凍品は中国産でした。
私が行った店舗でも、冷凍野菜の約9割が中国産で、国産は見つかりませんでした。

出典:業務スーパー「商品紹介(野菜・果物)」各商品ページの原産国(2026年10月24日確認)
https://www.gyomusuper.jp/product/list.php?gc_id=204
中国産の冷凍野菜が不安に思われる理由
中国産の冷凍野菜が不安に思われるきっかけになったのが、2002年の出来事です。
中国産の冷凍ほうれん草から、基準を超える農薬が相次いで見つかりました。
国は、輸入する業者に輸入の自粛を指導しています。
出典:厚生労働省 報道発表資料(2002年7月10日)
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/07/h0710-3.html
以前の記事では、2026年8月の中国産白菜の報道をきっかけに、野菜の産地を表示で見分ける方法を調べました。

では、今の冷凍野菜はどうなっているのか。国と東京都の検査データで確かめます。
冷凍野菜は、ほかの輸入食品の約3倍の割合で検査されている
厚生労働省の最新の統計(令和7年度)では、輸入された冷凍野菜は約9万8,000件でした。
そのうち約2万7,000件、27.5%が検査されています。
輸入食品全体で検査されるのは8.5%なので、冷凍野菜は約3倍の割合で調べられています。
違反は44件で、検査したうちの0.16%でした。
国別に見ると、中国から輸入された食品(冷凍野菜以外も含む)で違反になったのは、検査したうちの0.22%です。
すべての国を合わせると0.37%なので、中国産が特別に多いわけではありません。
出典:厚生労働省「令和7年度 輸入食品監視統計」(2026年8月公表)表4・表5より計算
https://www.mhlw.go.jp/content/001743297.xlsx
業務スーパーも公式サイトで、輸入した商品が国の検査を受けていることと、独自に微生物検査などを行っていることを公開しています。
出典:業務スーパー「品質安全検査」
https://www.gyomusuper.jp/safety/safety.php
東京都の調査でも、基準を超えたのは199品中3品
東京都健康安全研究センターは、都内で売られている輸入野菜などの残留農薬を毎年調べています。
2022年度は、冷凍やカット品を含む輸入の野菜・豆・穀物など199品を調べました。
農薬が見つかったのは36%で、多くはごく微量でした。
基準を超えたのは3品です。
- 中国産のさやえんどう
- タイ産のさやえんどう
- カナダ産のレンズ豆
この3品も、毎日一生食べ続けても健康に影響がないとされる量(一日摂取許容量)の6%未満で、食べても健康被害が出る可能性は低いと報告されています。
中国産のほうれん草は2品中1品から農薬が見つかりましたが、量を測った農薬は国の基準の約100分の1でした。
つまり、基準を超えたのは中国産だけではなく、超えたものでも健康に影響が出る量ではなかったということです。
出典:志良堂裕子ほか「輸入農産物中の残留農薬実態調査(令和4年度)-野菜類及びその他-」東京都健康安全研究センター研究年報 74, 199-206, 2023
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/archive/issue/kenkyunenpo/nenpou74/30.p199-206.pdf
国と東京都の検査データを見るかぎり、中国産の冷凍野菜が特別に危険とは言えません。


中国産って聞くと、なんとなく怖いイメージがあったけど…。

過度に怖がらなくて大丈夫ですよ。数字で見ると、中国産の冷凍野菜の危険度は高くありません。産地とあわせて、袋の裏の加熱の表示も見ておきましょう。
私自身ニュース等を見ていると、中国産の野菜は衛生管理が杜撰で健康に悪いというイメージがありました。
しかし、公表された数値で見ると、健康被害のリスクは高くないとわかり少し安心しました。
とはいえ、それでもイメージが払拭出来ず、中国産を避けたいという方の気持ちは理解できます。
私もなるべく国産の野菜を食べたいという気持ちがあります。
冷凍ほうれん草の栄養は、炒めれば生とほぼ同じ
冷凍野菜の栄養が気になる人もいると思います。
文部科学省の食品成分表で比べると、冷凍ほうれん草は、炒めて食べれば生とほぼ同じ栄養がとれます。詳しくは、別の記事でまとめる予定です。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」野菜類(ほうれんそう 葉 通年平均・冷凍の各値)
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
国産の冷凍野菜は、値段が3〜7倍
私と同じで、なるべく国産の野菜を食べたい、という人もいると思います。
その場合は、普通のスーパーで国産の冷凍野菜を選ぶ方法があります。
近所のスーパーで、国産の冷凍ほうれん草とブロッコリーを見つけました。
業務スーパーと、100gあたりの値段(税込)で比べます。
| 商品 | 内容量・値段(税込) | 100gあたり |
|---|---|---|
| 業務スーパー ほうれん草・ブロッコリー | 500g・213円 | 約43円 |
| CGC 国産ほうれん草 | 200g・279円 | 約140円(約3.3倍) |
| ニチノウ 国産ブロッコリー | 150g・430円 | 約287円(約6.7倍) |
毎日100gを1か月食べると、業務スーパーは約1,300円、国産ほうれん草は約4,200円、国産ブロッコリーは約8,600円です。
※値段は2026年10月に私が見た店頭価格です。業務スーパーは月間特売、CGCは「生活応援価格」で、お店や時期で変わります。

安さを取るか、国産の安心感を取るか。どちらを選んでも、野菜をしっかり食べられるなら良い選択です。

国産だと、毎月の野菜代がけっこう変わるんだね。

はい。だから、どちらが正しいではなく、続けられる方を選んで大丈夫ですよ。

買う前・使う前に見る表示 2つ

冷凍野菜の袋の裏には、次の2つが書かれています。
- 加熱が必要かどうか:「加熱してお召し上がりください」と書かれていたら、凍ったまま・解かしただけで食べず、必ず加熱する
- どこの野菜か:輸入品は「原産国名」、国内で作られたものは「原料原産地名」や原材料名の(国産)で分かる

国産の冷凍野菜も、「加熱してお召し上がりください」と書かれていました。
加熱の表示を守ることは、産地に関係なく大事です。
まとめ
- 産地:業務スーパーの冷凍野菜は約9割が中国産。公式サイトの冷凍の野菜・果物103品に国産は0品
- 検査:冷凍野菜は輸入食品全体の約3倍の割合で検査されている。中国産の違反の割合は全体より低い
- 栄養:冷凍ほうれん草は、炒めて食べれば生とほぼ同じ栄養がとれる
- 値段:国産は100gあたりで約3〜7倍。どちらを選ぶかは自分で決めてよい
私の結論としては、以前の記事でも書いた通り、自宅で調理する食材はなるべく国産、外食は産地をあまり気にしないという形です。
しかし、これは私の個人的なこだわりです。データで見ると、中国産だから健康に悪いとは言えません。健康のために大切なのは、産地にこだわることより、野菜をとって栄養バランスの良い食事をとることだと私は考えています。
読者のみなさんは、この記事を参考にしつつ、自分に合った方法で栄養バランスの良い食事をとって健康に過ごしていただければと思います。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の商品の安全性や効果を保証するものではありません。原産国・価格は2026年10月時点で確認したもので、商品や店舗、時期で変わることがあります。持病のある方や食事制限を受けている方は、医師や管理栄養士にご相談ください。
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