前回の記事では、中国の「ホルムアルデヒド白菜」の報道をきっかけに、野菜の産地を表示で見分ける方法を調べました。

そこで分かったのが、外食には野菜の産地を表示する義務がないことです。
それなら国産野菜だけを使うお店を選ぼうと探して、見つけたのがリンガーハットです。2009年から、使う野菜をすべて国産にしています。
さっそく食べに行き、リンガーハットでおそらく一番健康的なメニューと思った「減塩ちゃんぽん」を、低糖質麺で頼みました。実は、野菜は1杯で1日の目標を超えるほどとれます。気をつけたいのは塩分量です。
この記事では、国産野菜の中身、塩分を抑える食べ方、そして減塩ちゃんぽんを食べた感想をまとめます。
リンガーハットの野菜は、すべて国産
国産化は2009年10月からです。
使っているのは、キャベツ・もやし・玉ねぎ・いんげん・きくらげ・にんじん・コーンの7種類です。
1杯に入る国産野菜の量も、公式サイトで公開されています。
- 長崎ちゃんぽん・長崎皿うどん: 255g
- 野菜たっぷりちゃんぽん・野菜たっぷり皿うどん: 480g
- スモールちゃんぽん・スモール皿うどん: 130g
工場ごとに、主な食材の原産地も公開しています。
2025年1月にキャベツが不足したときは、野菜の総量は変えずに、キャベツの約2割をほかの国産野菜に置き換えると発表していました。
出典:リンガーハット「国産野菜の種類・量・原産地情報」
https://www.ringerhut.jp/quality/yasai/
出典:リンガーハット「『長崎ちゃんぽん』『長崎皿うどん』に使用する国産野菜の一時的な比率変更のお知らせ」(2025年1月23日)
https://www.ringerhut.jp/news/2025/0123_1/
表示の義務がない外食で、産地と量を自分から公開しているのは、選ぶ側にとって大きな安心材料です。
野菜たっぷりは1杯480g 1日の目標350gを超える
厚生労働省は、1日の野菜の目標を350gとしています。
しかし、2023年の国民健康・栄養調査では、日本人の平均は256g。1日あたり約100g足りていません。
野菜たっぷり皿うどんなら、1杯で1日の目標を超える480gの野菜がとれます。 長崎ちゃんぽんでも255gで、目標の7割ほどです。
出典:厚生労働省「野菜摂取量の増加に向けた指導用ガイド」(令和5年国民健康・栄養調査の結果を掲載)
https://kennet.mhlw.go.jp/tools/pdf/guide-vegetable.pdf
野菜で注目したいのが、カリウムです。
厚生労働省の事業で日本高血圧学会が作った資料では、カリウムは食塩の排出を促す成分で、野菜や果物に多く含まれると説明されています。
この「食塩とカリウムのバランス」を、日本人で長く追いかけた研究があります。
高血圧の治療をしていない30〜79歳の日本人8,283人を、24年間追いかけた研究です。
食事のナトリウム(食塩)とカリウムの比が最も高いグループは、最も低いグループより、脳卒中で亡くなるリスクが1.43倍、心臓や血管の病気で亡くなるリスクが1.39倍でした。
つまり、塩分が多く、野菜や果物に含まれるカリウムが少ない食事をしていた人ほど、脳卒中や心臓の病気で亡くなる人が多かったということです。
出典:Okayama A, et al. (2016) “Dietary sodium-to-potassium ratio as a risk factor for stroke, cardiovascular disease and all-cause mortality in Japan: the NIPPON DATA80 cohort study.” BMJ Open 6(7):e011632.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4947715/
出典:厚生労働省「食行動の変容に向けた尿検査及び食環境整備に係る実証事業」資料(日本高血圧学会)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001702732.pdf
研究が調べたのは食事全体のバランスで、特定の料理の効果ではありません。
塩分を減らすことと、野菜をとることは、どちらも大事です。
腎臓の病気などで、医師からカリウムを控えるよう言われている方は、医師の指示にしたがってください。
気をつけるのは塩分量 野菜たっぷり皿うどんは1杯10.1g
公式の栄養成分表(2026年10月1日版)では、主なメニューの塩分量は次のとおりです。
| メニュー | kcal | 塩分 |
|---|---|---|
| 野菜たっぷり皿うどん | 918 | 10.1g |
| 野菜たっぷりちゃんぽん | 759 | 9.3g |
| 長崎皿うどん | 728 | 7.5g |
| 長崎ちゃんぽん | 611 | 7.4g |
| スモールちゃんぽん | 315 | 4.6g |
| 減塩ちゃんぽん | 589 | 4.6g |
| 減塩ちゃんぽん(低糖質麺) | 580 | 4.6g |
| 減塩皿うどん | 527 | 4.5g |
出典:リンガーハット「栄養成分&アレルギー情報」(2026年10月1日版)
https://www.ringerhut.jp/quality/allergy-nutrition_value/
1日の食塩の目標量は、男性7.5g未満・女性6.5g未満です。
野菜たっぷり皿うどんは1杯で、男女とも1日の目標量を超えます。 厚生労働省が外食1食の目安にしている3.5g未満と比べると、約3倍です。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
出典:厚生労働省「生活習慣病予防その他の健康増進を目的として提供する食事の普及に係る実施の手引」(2015年)
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000096860.pdf
また意外な事実として、麺を減らしても塩分量はほとんど変わりません。
長崎ちゃんぽんは7.4g、麺少なめでも7.2gです。
麺を減らしても変わらないので、塩分の多くはスープやあんの側にあるということです。
これを踏まえた私の意見
塩分量は確かに多いので、食べ方によっては、かえって健康を害してしまう可能性があります。しかし、外食で国産の野菜を大量にとれることは、リンガーハットならではの大きな健康メリットだと思います。
そこで塩分を抑える食べ方を紹介します。出来るだけ物足りなく感じないような工夫も挙げてみました。

野菜はたっぷりなのに、塩分量はかなり多いんだね。

はい。ただ、塩分の多くはスープやあんにあるので、頼み方と食べ方で減らせます。

塩分を抑える食べ方 3つ
スープやあんは残す
汁を残すとどれだけ減るかを、実際に食べて測った日本の研究があります。
大学の学生と職員69人が、かけそば・ラーメン・かけうどんなどを「汁は飲まない」と決めて食べました。
それでも、麺に絡んだ汁から1.0〜2.0gの塩分をとっていました。
汁を全部飲む場合と比べると、約1.6〜4.0gの減塩になると報告されています。
出典:近藤今子, 小嶋汐美 (2018)「麺料理摂取時における意識的に汁を飲まない場合の汁および汁からの食塩摂取量」東海公衆衛生雑誌 6(1):70-75.
https://doi.org/10.24802/tpha.6.1_70
日本高血圧学会も、減塩の方法の1つめに「めん類の汁やスープを残す」を挙げています。
出典:日本高血圧学会「ナトリウム(食塩)の減らし方」
https://www.jpnsh.jp/data/salt01.pdf
研究が調べたのは汁麺です。ちゃんぽんならスープは飲まない、皿うどんなら器の底にたまったあんを残すのが、同じ考え方です。
私は減塩ちゃんぽんのスープは一口すするくらいで、あとは残しました。
減塩ちゃんぽんを選ぶ
リンガーハットには、長崎ちゃんぽんのスープの塩分を30%カットした減塩ちゃんぽんがあります。
塩分は長崎ちゃんぽんの7.4gに対して4.6g。差は2.8gです。
スープを残す前の時点で、塩分量がここまで違います。
値段は長崎ちゃんぽんより50円高くなります(店内の標準価格で860円と910円)。一部の店舗では販売していません。
出典:リンガーハット「減塩ちゃんぽん」
https://www.ringerhut.jp/menu/champon/genen_cp/
物足りなければ、酢やこしょうを足す
減塩で味が物足りないときは、塩の入っていない調味料で補います。
日本高血圧学会は、少し味が足りないときは、酢・こしょう・カレー粉・唐辛子・からし・ごまなど、食塩が入っていない調味料を使うようすすめています。
リンガーハットの成分表では、酢は10gで塩分0.0gです。
一方で、ドレッシングやゆず胡椒には塩分があります。
- 柚子胡椒ドレッシング(1人前15g): 0.9g
- ちゃんぽんドレッシング(1人前15g): 0.4g
- ゆず胡椒(2g): 0.4g
- 酢(10g): 0.0g
せっかく減塩ちゃんぽんを選んでも、塩分のある調味料をたっぷりかけると差が縮みます。 足すなら酢やこしょうから試してみてください。

減塩ちゃんぽん(低糖質麺)を食べた感想

注文はテーブルのタブレットで、減塩ちゃんぽんを選んでから「低糖質麺変更」を追加しました。
ぎょうざ3個も一緒に頼んで、会計は1,310円でした。

味に関しては、特に物足りなさは感じませんでした。
ただ、私は普段から薄味なので、人によっては物足りないかもしれません。そのときは、上で書いた酢やこしょうを少し足すのがおすすめです。
低糖質麺は、少し固めの食感がしました。普通の麺はまだ食べたことがないので比べられませんが、違和感なく食べられました。
低糖質麺は2019年から出しているもので、小麦粉を減らして、消化されにくいでんぷんを使っています。
公式の発表では、麺の糖質は55.8gから37.0gに、約30%減っています。食物繊維は約8倍です。変更は200円です。
出典:リンガーハット「食物繊維量約8倍にアップ!『低糖質ちゃんぽんめん』3月1日より」(2019年2月20日)
https://www.ringerhut.jp/news/2019/0220_1/
値段は、減塩ちゃんぽん910円に低糖質麺の200円を足して1,110円です。
一見値段は高そうですが、野菜はすべて国産ですし、最近はほかのラーメン屋さんも値上げしています。そう考えると、高くは感じませんでした。
まとめ
- 国産野菜:2009年から100%国産。野菜たっぷりなら1杯480gで、1日の目標350gを超える
- 塩分が多い:野菜たっぷり皿うどんは1杯10.1gで、1日の目標量を超える。減塩ちゃんぽんなら4.6g
- 塩分の抑え方:スープやあんは残す・減塩ちゃんぽんを選ぶ・物足りなければ酢やこしょう
リンガーハットは、国産のみの野菜を取り扱う数少ない外食チェーンです。塩分を抑える工夫をすることで、とても健康的に外食を楽しむことが出来るので、大変気に入りました。
これからも外食の際は、リピートさせてもらおうと思います。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果を保証するものではありません。栄養成分と価格はリンガーハット公式サイトの表示(2026年10月時点)に基づき、店舗や時期で変わることがあります。持病のある方や食事制限を受けている方は、医師や管理栄養士にご相談ください。
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