プロテインを始めてみようかな——そう思って商品を探すと、「ソイ」と「ホエイ」のプロテインが目に入ると思います。
棚には両方が並び、どっちが自分に合うのか分からないまま、なんとなく選んでしまう。
今日はこのソイプロテイン vs ホエイプロテインを、健康目的の視点で公平に整理します。

ソイとホエイ、結局なにが違うの? どっちを買えばいいのか分からなくて。

そこは曖昧な理解の人が多いんじゃないかな。
今日でしっかり理解して、自分に合ったプロテインを選ぼう。
ソイとホエイ、何が違う?
大きな違いは原料です。
ソイは大豆(植物性)、ホエイは牛乳の乳清(動物性)。
ここから吸収スピードや体への働きが変わってきます。

ソイの良いところ

吸収がゆっくりで腹持ちしやすく、食べ過ぎ防止につながりやすいのが特徴です。
参考研究:Leidy HJ, et al. “Consuming High-Protein Soy Snacks Affects Appetite Control, Satiety, and Diet Quality”(高たんぱく大豆スナックは満腹感・食欲コントロールに影響する)Journal of Nutrition, 2015.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25995282/
また、大豆たんぱくやイソフラボンが血中コレステロールに関わるという研究も複数あります。
参考研究:Taku K, et al. “Soy isoflavones lower serum total and LDL cholesterol in humans: a meta-analysis of 11 randomized controlled trials”(大豆イソフラボンは血清総・LDLコレステロールを低下させる:RCT11件のメタ分析)American Journal of Clinical Nutrition, 2007.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17413118/
さらに、乳糖を含まないので、牛乳でお腹がゆるくなりやすい方(乳糖不耐)にもやさしいのもソイの強みです。
くわえて、美容(肌)との関わりを調べた研究もあります。
閉経後の女性が大豆たんぱく(イソフラボン入り)を続けたところ、顔のシワの程度や肌のうるおいの指標が改善したと報告されています。
参考研究:”Soy Protein Containing Isoflavones Improves Facial Signs of Photoaging and Skin Hydration in Postmenopausal Women”(イソフラボンを含む大豆たんぱくが、閉経後女性の光老化サインと肌の水分量を改善:二重盲検RCT)2023.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10574417/
さらに注目されているのが腸内細菌との関係です。
大豆イソフラボンは、腸内細菌のはたらきで「エクオール」という、よりはたらきの強い成分につくり変えられることがあります。
このエクオールは、更年期以降の不調や、肌・骨・血管の健康との関わりが研究で注目されている成分です。
さらに、大豆を続けると腸内の善玉菌(ビフィズス菌など)が増えたという報告もあり、いわゆる“腸活”の面からもうれしい食材といえます。
参考研究:Mayo B, et al. “Equol: A Bacterial Metabolite from The Daidzein Isoflavone and Its Presumed Beneficial Health Effects”(大豆由来ダイゼインから腸内細菌が作る代謝物エクオールと、その健康効果の可能性)Nutrients, 2019.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6770660/
ちなみに、このエクオールをつくれる人は日本人で約2人に1人といわれます。
つまり同じ大豆でも、腸内環境しだいで“受け取り方”が変わるのです。
とはいえ、つくれない人もがっかりしないで大丈夫。
先ほどのコレステロールや肌の研究のように、大豆たんぱくやイソフラボンそのものの良い報告も別に積み重なっているので、大豆がムダになるわけではありません。
ホエイの良いところ

一方ホエイは、筋肉の材料になるアミノ酸「ロイシン」が豊富で、筋肉づくりの効率はソイより上。
この点はソイより優れています。
運動と組み合わせて体をしっかり維持したい、筋肉をつけたい人に向いています。
参考研究:”Protein Source and Muscle Health in Older Adults: A Literature Review”(高齢者の筋肉の健康とたんぱく質源:文献レビュー)Nutrients, 2021.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7996767/
ただし、プロテインは飲むだけで筋肉がつく魔法の粉ではありません。
たんぱく質は適度な運動と組み合わせてこそ力を発揮します。
これはソイでもホエイでも同じです。
そしてホエイの健康効果は、筋肉だけではありません。
メタボ傾向のある人を対象にした研究のまとめでは、ホエイを摂ることで血糖や血中脂質(コレステロールなど)の指標に良い変化がみられたと報告されています。
参考研究:”Effects of whey protein on glycemic control and serum lipoproteins in patients with metabolic syndrome and related conditions”(メタボ関連の人で、ホエイが血糖コントロールと血中脂質を改善:RCTのメタ分析)Lipids in Health and Disease, 2020.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7504833/

私はソイを飲んでるけど、「ソイが上」とは思ってないよ。目的しだいで、答えは逆にもなるんだ。

なるほど、どちらが優れているという話じゃないんだね。
どっちを選べばいい?
むずかしく考える必要はありません。自分の目的と体質に当てはまる方を選べば大丈夫です。
下のリストで、近いほうを見つけてみてください。
こんな人は「ソイ」
- 牛乳や乳製品でお腹がゆるくなりやすい
- 朝食代わり・間食代わりに飲みたい(腹持ちを重視したい)
- コレステロールや、更年期以降の体調の変化が気になる
- 肌のうるおいや腸内環境など、ゆるやかな健康・美容ケアも兼ねたい
- トレーニングはあまりせず、健康維持の土台として続けたい
こんな人は「ホエイ」
- 筋トレやスポーツをしていて、しっかり筋肉をつけたい・維持したい
- 運動後にすばやくたんぱく質を補給したい
- 加齢による筋力の低下(サルコペニア)対策を重視したい
- 牛乳でお腹を壊さない体質

「両方気になる」「決められない」人へ
無理に1つに絞らなくても大丈夫です。目的で使い分ける手もあります。
たとえば、しっかり運動した日はホエイ、休んだ日や忙しい朝はソイ——という具合に。
最近はソイとホエイをブレンドした製品もあります。
そして一番のおすすめは、まず1袋だけ試すこと。
味やお腹との相性は、飲んでみないと分かりません。
合わなければ替えればいいだけです。

ソイとホエイ両方とも気になるんだけど、両方飲んでもいいの?

問題ないよ。体の状態は毎日同じじゃないから、その時の自分の状態に合わせて選んでいいんだ。
種類より大事かも?「失敗しない」チェックポイント
じつは「ソイかホエイか」と同じくらい大事なのが、次の3点です。
ここを外すと、どんなに良い種類を選んでも続きません。
- 味と溶けやすさ:毎日のことなので、じつは一番大事。続けられる味を選ぼう
- 1食あたりの価格:総額ではなく「1杯いくら」で計算。無理なく続く商品を選ぼう
- 甘味料・添加物の好み:健康目的であれば、人工甘味料はなるべく避けて、無添加寄りを選ぼう
おまけ:私の場合
参考までに、私の一例を。私は基本的にソイプロテインを飲んでいます。
忙しい朝は、朝食を調理している時間はない。けれどしっかりタンパク質は摂りたい。
そしてたどり着いたのがソイプロテインです。朝に飲み続けて2年程経ちました。
すぐに用意出来て、サッと飲めて、昼までしっかり腹持ちするので、大変気に入っております。
ただ、これは私の目的に合っただけ。あなたの答えはホエイかもしれません。
※「朝食は食べない方が調子がいい」という方もいます。それも一つの選択で、無理に食べる必要はありません。これは“どうせ何か摂るなら、何を選ぶ?”という話です。

サカは朝にソイプロテインを飲んでいるんだね。

そうだよ。でもそれは私の都合に合っただけ。
あなたは、あなたの目的で選んでね。
まとめ
長くなったので、今日のポイントをぎゅっとまとめます。
- プロテインは、足りないたんぱく質を補うものです。
- ソイとホエイに優劣はありません。
腹持ちを重視したい・コレステロールや肌の健康も気にかけたい方はソイがおすすめ
筋肉を維持したい・しっかり体を動かして筋肉をつけたい方はホエイがおすすめ - 飲むだけでは不十分です。軽い運動とセットにしましょう。
- 最後は「続けられるか」。あなたに無理なくなじむ1杯を見つけてください。
プロテインは、足りないタンパク質を補って、いつもの毎日を支えてくれる存在です。
あなたの体質と暮らしに合う1杯が見つかれば、健康づくりはぐっとラクになります。
まずは、自分の目的を決めて、それに合わせた商品を選んでみてください。
あわせて読みたい



コメント