アイスは体に悪い?元医療職が選ぶ、罪悪感が減るアイス4選

食事

2026年7月、1万人を超える人を対象にしたアイスクリームの調査結果が公表されました。

夏に週1回以上アイスを食べる人は、6割弱。
好きな銘柄の1位はハーゲンダッツ(48.3%)、2位はチョコモナカジャンボ(40.5%)、3位はあずきバー・PARM・明治エッセル スーパーカップが並びました。

出典:マイボイスコム株式会社「アイスクリームに関するアンケート調査(第14回)」2026年7月1日〜7日実施・回答者10,963名
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001809.000007815.html

おもしろいのは、この5つ、パッケージの「種類別」を見ると全部バラバラだということです。

  • ハーゲンダッツ → アイスクリーム
  • チョコモナカジャンボ → アイスミルク
  • 明治 スーパーカップ → ラクトアイス
  • あずきバー → 氷菓

同じ棚のアイスでも、中身のルールはまったく違います。

ここで先に結論を書きます。
アイスそのものが体に悪い、というわけではありません。問題になるのは、選び方と量のほうです。

以前の私は、アイスの種類など気にせず、食べたいアイスを気分で選んでいました。
しかし最近健康を意識するようになってからは、アイスの「種類別」「原材料表示」「カロリー」の3つを確認するようにしています。

ここから順番に説明しますね。

ルナ
ルナ

アイスの種類なんて気にしたことなかったなー。

サカ
サカ

ほとんどの人がそうだと思います。
でも実は、どのアイスにも裏の表示のいちばん上に、種類が書いてあるんです。
そこを見るだけで、同じ棚のアイスがまったく別物だと分かります。

アイスを選ぶ3つの視点。STEP1は種類別を見る、STEP2は原材料の「/」より後ろを見る、STEP3は1個のカロリーを見る
この記事の要点です。棚の前でこの順に見れば選べます

視点①:アイスは「種類別」で4タイプに分かれる

アイスの分類は法律(乳等命令)で決まっていて、乳固形分と乳脂肪分がどれだけ入っているかで4つに分かれます。

アイスの種類別4タイプの比較表。アイスクリームは乳固形分15.0%以上・うち乳脂肪分8.0%以上、アイスミルクは10.0%以上・3.0%以上、ラクトアイスは乳固形分3.0%以上で乳脂肪分の規定なし、氷菓はそれ以外
乳成分が多い順。パッケージ裏の「種類別」に必ず書かれています
種類別乳固形分うち乳脂肪分
アイスクリーム15.0%以上8.0%以上
アイスミルク10.0%以上3.0%以上
ラクトアイス3.0%以上規定なし
氷菓上記以外

出典:一般社団法人日本乳業協会「アイスクリームの表示はどのように定められていますか?」
https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_090_450/

ポイントはラクトアイスです。

ラクトアイスには乳脂肪分の規定がありません。そのぶん、コクとなめらかさを出すためにパーム油などの植物油脂を使う商品が多くなります。

実際、明治エッセル スーパーカップ 超バニラの原材料には植物性脂肪(パーム油、ヤシ油)が入っていて、乳脂肪ではなく植物性脂肪13.0%という表示になっています。
安いのには理由がある、ということですね。

ただし、種類別だけを見るのも不十分です。

アイスミルクのチョコモナカジャンボには、植物油脂に加えて乳化剤・安定剤・香料・着色料が入ります。同じアイスミルクでも中身はかなり違うんです。

だから2つ目の視点が必要になります。

視点②:原材料表示の「/」より後ろを見る

原材料名の欄には、途中にスラッシュ(/)が入っています。

この記号より前が食品の材料、後ろが食品添加物です。ここが短いほど、シンプルな作り方をしているアイスということになります。

例として、ハーゲンダッツ バニラの原材料はこうです。

クリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料

材料が4つ、添加物は香料だけ。市販のアイスとしてはかなりシンプルな部類です。

なぜここを見るのかというと、添加物のなかでも「乳化剤」について気になる研究が出ているからです。

乳化剤と糖尿病についての研究

フランスで10万人以上(104,139人)を平均6.8年追跡した2024年の研究では、加工食品に広く使われる乳化剤の摂取量が多い人ほど、2型糖尿病の発症が多い傾向が報告されました。カラギーナン、グアーガム、キサンタンガムなどが対象です。

出典:Salame C, et al. Food additive emulsifiers and the risk of type 2 diabetes: analysis of data from the NutriNet-Santé prospective cohort study. Lancet Diabetes Endocrinol. 2024;12(5):339-349.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38663950/

ただしこの研究で示された差はごくわずかです(たとえばグアーガムは1日500mgあたりで1.11倍)。しかも観察研究なので、乳化剤が原因だと決まったわけではありません。

なので「乳化剤は危険だ」と過度に怖がる必要はありません

私の考え方はこうです。

  • よく食べるものは、原材料表示が短いほうを選ぶ
  • たまにのご褒美なら、あまり気にしない

たまにのご褒美くらい、細かいこと気にせず食べたいじゃないですか(笑)

補足:スラッシュがない商品もあります。その場合は「香料」「乳化剤」「安定剤(増粘多糖類)」といった用途名が書かれている部分から後ろが添加物だと考えてください。あずきバーのように「砂糖、小豆、水あめ、食塩」だけで、そもそも添加物が入っていない商品もあります。

視点③:1個あたりのカロリーを見る

3つ目がいちばん見落とされがちで、いちばん大事だと思っています。

添加物が少ない=カロリーが低い、ではありません。

たとえばハーゲンダッツのミニカップ(110ml)は244kcal。原材料はシンプルですが、炭水化物は19.9gあります。「無添加だから毎日食べても平気」と考えると、そこは別の話になってしまいます。

244kcalは、どれくらいの量か

厚生労働省と農林水産省が作った「食事バランスガイド」では、菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度が目安とされています。

つまりミニカップ1個で、その日のおやつ枠をひととおり使い切る計算になります。ごはん茶碗1杯(150g)が約230kcalなので、それより少し多いくらいです。

出典:農林水産省「食事バランスガイド」
https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/

補足:炭水化物19.9gには、牛乳やクリームに元から入っている乳糖も含まれます。全部が砂糖というわけではありません(内訳は表示されていないため、正確なところは分かりません)。

元医療職として、ひとつだけ

私が病院で働いていたころ、糖尿病を発症された患者さんのご家族に、ふだんの食生活を聞く機会が何度もありました。

そこで共通していたのが、間食の量です。アイスを含めて、想像を超える量を毎日食べている方が少なくありませんでした。

間食自体がダメなのではなく、量の問題であると私は思います。だから私は、アイスを含む間食そのものを悪者にしないほうがいいと思っています。

「間食は体に悪い」と考えて我慢すると、反動でまとめて食べてしまうことがあります。それより、満足できる適切な量をきちんと選んで、そこで終わりにするほうが現実的です。

ちなみに、なぜか70〜80代の男性患者はサイダーめっちゃ好きです。
甘い飲み物についても同じことが言えるので、よければこちらもどうぞ。→ 毎日のジュースは体に悪い?研究でわかる減らし方

私が実際に選んでいるアイス4選

ここまでの3つの視点で、私が選んだアイスを紹介します。全部「種類別=アイスクリーム」かつ「乳化剤・安定剤なし」です(MOWとハーゲンダッツには香料が入ります)。

紹介する4品の比較。シャトレーゼしぼりたて牛乳バー105kcal、グリコ牧場しぼりミルク154kcal、森永MOWバニラ221kcal、ハーゲンダッツバニラ244kcal
カロリーが少ない順。4品とも種類別は「アイスクリーム」です
商品1個私の使い分け
シャトレーゼ しぼりたて牛乳バー105kcalいちばん軽い
グリコ 牧場しぼり ミルク154kcalふだんの本命
森永 MOW バニラ221kcal手に入りやすい
ハーゲンダッツ バニラ244kcalご褒美

① シャトレーゼ 八ヶ岳南牧村契約牧場しぼりたて牛乳バー

シャトレーゼ 八ヶ岳南牧村契約牧場しぼりたて牛乳バーのパッケージ表面。6本入り
表面。右下に「種類別 アイスクリーム」と書かれています
シャトレーゼ しぼりたて牛乳バーのパッケージ裏面。種類別アイスクリーム、無脂乳固形分9.0%、乳脂肪分10.0%の表示
裏面。原材料に「/」がなく、添加物は使われていません
  • 種類別:アイスクリーム(乳脂肪分10.0%・無脂乳固形分9.0%)
  • 原材料:生乳、乳製品、砂糖、水あめ、でん粉、寒天、もち粉、こんにゃく粉
  • 添加物:なし(安定剤・乳化剤・香料・着色料を使っていません)
  • 1本:105kcal(58ml)
  • 買った価格:1本税込86円/6本入り税込432円(シャトレーゼで購入)

4つのなかでいちばん内容量やカロリーが少ないので、気軽に食べられるのがポイントです。
そして最大の魅力は、価格の安さです。今回紹介する中で、最もお手頃価格でした。

実際に食べた感想としては、シンプルなミルクの旨味があり、甘さは控えめ。
サラサラとした食感でお腹への負担も少なく、非常に食べやすいアイスです。
1本当たりの量やカロリーも少ないため、市販のカップアイス1個は量が多いな、という方でも食べやすくなっています

強いて気になる点を上げると、他3つに比べて内容量が少なく、甘みも控えめです。
たまにのご褒美として満足感の高いアイスを食べたいという方にとっては、不十分な可能性がある、といった所でしょうか。
ただ私にとっては、これで十分ご褒美になります。夏と言えばこのアイスを思い浮かべますね。

② グリコ 牧場しぼり ミルク

グリコ 牧場しぼり ミルクのパッケージ表面。国産の生乳を使用と表示されている
表面。「必要な素材だけで作りました」と書かれています
グリコ 牧場しぼり ミルクのパッケージ裏面。種類別アイスクリーム、無脂乳固形分9.0%、乳脂肪分8.0%、卵脂肪分0.4%。原材料は生乳、乳製品、水あめ、砂糖、卵黄、バニラエキス、食塩
裏面。原材料に「/」がありません。これが添加物ゼロの証拠です
  • 種類別:アイスクリーム(乳脂肪分8.0%・無脂乳固形分9.0%・卵脂肪分0.4%)
  • 原材料:生乳(国産)、乳製品、水あめ、砂糖、卵黄、バニラエキス、食塩
  • 添加物:なし(「/」がありません)
  • 1個:154kcal(120ml)
  • 買った価格:税込150円(スーパー)

今回記事を書くにあたり、スーパーのアイスコーナーで色々なアイスを見ている中で、このアイスを発見しました。昔から売られてはいましたが、今まで買ったことはありませんでした。

しぼりたて牛乳バーと同様に、食品添加物がゼロです。全国のスーパーで手に入りますが、一部のスーパーでは売っていませんでした。

実際に食べた感想としては、ミルクの旨味が強いため、甘さが控えめでもとても満足感が高いです。
ミルクとバニラの香りもしっかり感じるので、その分満足感を高く感じるのかも知れません。

強いて気になる点を上げると、しぼりたて牛乳バーの2倍以上の値段なことです。頻回に食べるのであれば、それなりの家計負担になります。
とは言え、その分満足感は高いので、ご褒美としての役割は十分です。
今回紹介するアイスの中では、最もバランスが良いと言えるのではないでしょうか。

③ 森永乳業 MOW(モウ)バニラ

森永乳業 MOW(モウ)バニラのパッケージ表面
表面。左下に「種類別 アイスクリーム」の表示があります
森永乳業 MOWバニラのパッケージ裏面。種類別アイスクリーム、無脂乳固形分9.0%、乳脂肪分8.0%、卵脂肪分0.7%。原材料の「/」の後ろは香料のみ
裏面。「/」の後ろは香料だけ。乳化剤や安定剤は入っていません
  • 種類別:アイスクリーム(乳脂肪分8.0%・無脂乳固形分9.0%・卵脂肪分0.7%)
  • 原材料:乳製品、水あめ、砂糖、加糖卵黄、カラメルシロップ/香料
  • 添加物:香料のみ
  • 1個:221kcal(140ml)
  • 買った価格:税込128円(スーパー)

全国のスーパーで手に入ります。MOWは昔から大人気の商品ですね。私の友人の一人は、MOW以外のアイスはほとんど食べません。
SNSの個人ランキングを見ても、よく上位にMOWがランクインしています。

実際に食べた感想としては、上の2つがミルクの味わいを強く感じたのに比べて、MOWはバニラの味わいを強く感じました。
これは香料の影響でしょうかね。
また、甘みを強く感じました。実際、1個あたりでは炭水化物28.1gなので、4つの中で最も糖分が多いと推測されます。

とにかく甘いアイスが好き、たまにご褒美でがっつり糖分を取りたいという方はおすすめです。
ただ、甘さ控えめですっきりしたアイスが好きな方には合わない可能性があります。

④ ハーゲンダッツ ミニカップ バニラ

ハーゲンダッツ ミニカップ バニラのパッケージ裏面。乳脂肪分15.0%、卵脂肪分0.8%、原材料はクリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料、エネルギー244kcalの表示
裏面。「/」の後ろはバニラ香料だけ。乳脂肪分15.0%は4品でいちばん高い数値です
  • 種類別:アイスクリーム(無脂乳固形分10%・乳脂肪分15%・卵脂肪分0.8%)
  • 原材料:クリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料
  • 添加物:バニラ香料のみ
  • 1個:244kcal(110ml)
  • 買った価格:税込279円(スーパー)

最後はみんな大好きハーゲンダッツです。高級なバニラアイスと言えば、皆さんこれを思い浮かべるのではないでしょうか。
全国のコンビニ、薬局、スーパーで手に入ります。
ただ、値段はアイスの中では高額なので、安売りセール時以外は、中々買えませんね・・・。

改めて実際に食べてみますと、バニラの風味とミルクの濃厚な味わいが段違いです
これは乳脂肪分15%と、他の3つと比べて圧倒的に高いからですかね。価格が高い分、満足感も高く感じます。

価格的にふだんから食べるには抵抗はありますが、ご褒美枠としては最高のアイスと言えるかも知れません。

ルナ
ルナ

この4つは全部アイスクリームだけど、ラクトアイスとかは食べちゃダメ?

サカ
サカ

ダメというわけではありません。食べたいものを食べる日があってもいいと思います。でも私の考えとしては、同じアイスを食べるなら、添加物の少ない商品を食べたいと思っているので、この4つを紹介しました。

まとめ

  • アイスは種類別で4タイプ。アイスクリーム>アイスミルク>ラクトアイス>氷菓の順に乳成分が多い
  • 種類別だけでは足りない。原材料表示の「/」より後ろが短いものを選ぶ
  • 10万人規模の研究では、乳化剤の摂取が多い人ほど2型糖尿病が多い傾向が報告。ただし差はごくわずかで、怖がる必要はない
  • 最後は1個あたりのカロリー。おやつの目安は1日200kcal程度で、ミニカップ1個でほぼ使い切ります

アイスを全て我慢する必要はないと思っています。

次にコンビニやスーパーで手に取ったとき、裏の「種類別」だけ見てみてくださいね。それだけで、選び方は変わります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果を保証するものではありません。持病がある方や食事制限を受けている方は、医療機関にご相談ください。

あわせて読みたい

市販のアイスを選ぶ以外に、自分で作るという手もあります。ヨーグルトと冷凍ブルーベリーで作れるアイスを紹介しています。

健康×簡単×美味! ブルーベリーアイス作ってみた
どーも。生涯健康でありたいサカです。今回は健康×簡単×美味ということをテーマにしたブルーベリーアイスを作ってみたので、皆さんに紹介したいと思います。

そのレシピにも使うはちみつも、原材料表示を見ると選び方が変わります。

毎日のはちみつを、家族の健康習慣に。失敗しないはちみつの選び方
毎日のはちみつ、なんとなく選んでいませんか。元医療従事者が、研究で報告されている健康面のはたらきと「純粋・非加熱」という選び方の軸、家族で楽しむ活用法までやさしく解説します。

甘い飲み物も、考え方はアイスと同じです。やめるのではなく、減らし方の話をしています。

毎日のジュースは体に悪い?研究でわかる減らし方
毎日のジュースは体に悪いのか、研究と実際の症例をもとに元医療職の視点で解説します。いきなりゼロにしなくても大丈夫。水やお茶への置き換えで少しずつ減らしていく、無理のない方法を紹介します。

🔖 この記事、また読み返したくなったら

ブックマークに入れておくと、必要なときにすぐ戻って来られます。

  • スマホ:共有ボタン →「ブックマークを追加」
  • パソコン:Ctrl+D(Windows)/ ⌘+D(Mac)
  • はてなブックマーク:すぐ下のシェアボタンの「B!」からどうぞ

当ブログは、論文と実体験をもとにした食事と睡眠の記事を週2ペースを目標に更新しています。

食事
サカをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました