「昼寝って、何時までにすればいいの?」
答えから言います。「15時まで」に「30分以内」です。
これは厚生労働省の睡眠ガイドにも書かれている、根拠のある目安です。
このブログではこれまで、睡眠不足が体に与える影響や睡眠負債についてお伝えしてきました。
今回はその実践編として、「夜の睡眠に響かない昼寝のやり方」を最短で解説します。
午後の眠気を気合でガマンするのは、実はいちばん効率が悪い方法です。
私も病院勤務の時代、昼休みの10分仮眠を取っていました。その話も後半でご紹介します。
なぜ「15時まで・30分以内」なのか

理由はシンプルで、遅い時間・長すぎる昼寝は、夜の眠気を先に使ってしまうからです。
人の体は、起きている時間が長いほど「眠気の圧力」がたまっていき、夜にぐっすり眠れる仕組みになっています。
夕方に長く寝てしまうと、その圧力が抜けてしまい、夜の寝つきが悪くなります。
また30分を超えて眠ると深い睡眠に入ってしまい、起きたあともボーッとした状態が続きやすくなります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、日中の眠気対策として午後の早い時刻に30分以内の昼寝が挙げられています。
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

昼寝したいけど、夜眠れなくなりそうでこわいんだよね

こわがらなくて大丈夫ですよ。「15時まで・30分以内」を守れば、夜の睡眠のじゃまにはなりにくいんです。むしろ最近の研究では、ちょっと意外なことも分かってきていますよ
意外な事実:15時までなら「長さ」より「時刻」が大事?
2026年に Journal of Sleep Research 誌に発表された研究をご紹介します。
学生アスリートを対象に、昼寝の「長さ」と「時刻」が夜の睡眠にどう影響するかを調べたものです。
その結果、15時までに終える昼寝なら、25分でも90分でも、夜の睡眠を妨げなかったと報告されています。
おもしろいのは、「30分以内じゃないとダメ」と思われがちな昼寝の長さより、「何時に寝るか」のほうが夜への影響を左右していたという点です。
出典:Boukhris O, et al. (2026) Journal of Sleep Research

えっ、90分寝ても夜に影響なかったの?

そう報告されています。ただこれは若いアスリートが対象の研究なので、私たちはまず「30分以内」から試すのが安心ですよ。長く寝たあとのボーッとした感じは、仕事中にはつらいですからね
平日の昼休みに90分の昼寝はそもそも無理なので、実践の目安は変わらず「15時まで・30分以内」でOKです。
ただ、「休日にうっかり1時間寝てしまった…」という日も、15時までに起きていれば必要以上に落ち込まなくていい。そう考えられる材料になる研究です。
Googleはお金をかけて社員を昼寝させている
「仕事中に昼寝なんてサボりでは?」と感じる方もいるかもしれません。
でも、世界トップ企業の考え方は逆です。
グーグルの本社には「エナジーポッド」という一人用の仮眠マシンが設置されています。
約20分の仮眠用に設計されていて、時間が来ると光と振動でやさしく起こしてくれる専用機器です。
グーグルの施設担当の副社長が「ナップポッド(仮眠装置)なしのオフィスは完成形ではない」と語ったという話もあるほどです。
参考:MetroNaps社 EnergyPod/Inc.: Google, Uber, and Other Companies Where It’s OK to Nap
ここで注目したいのは、グーグルが推奨しているのも「短い仮眠」だという点です。
エナジーポッドは20分で起こしてくる設計。ダラダラ寝かせてはくれません。
わざわざ設備にお金をかけてまで社員に短い昼寝をさせる。それだけ「短い昼寝は仕事の質を守る」と考えられているわけです。
私の昼寝スタイル:机に突っ伏す+穴あきクッション

私が病院で働いていたころも、昼休みに10分ほど昼寝をするのが習慣でした。
患者さんの命を預かる仕事では、小さなミスが大変な事態を招くことがあります。
昼寝でミスの確率を少しでも下げられるなら、やる価値は非常に高い。当時からそう確信していました。
ポイントは、横にならないことです。
横になると気持ちよすぎて、そのまま長時間寝てしまうからです。私は机に突っ伏して寝ると決めていました。
そこで使っていたのが、真ん中に穴があいたMOGUのポータブルクッションです。
使い方はこうです。
クッションを机の手前側に置いて、顔を埋めるように突っ伏します。
手前に置くことで、クッションの真ん中の穴の一部が机の外にはみ出し、呼吸のための空気の通り道ができるんです。
これで首を曲げずにまっすぐ突っ伏せる上に、周りの人に寝顔も見られません。私の中では最強の昼寝スタイルでした。
……もっとも、職場に穴あきクッションを持ち込んで堂々と昼寝している姿は、周りからは変人と思われていたかもしれません(笑)
今日からできる昼寝のコツ4つ

- 昼食後〜15時までの間にとる(それ以降に眠くなったら、ガマンして夜早めに寝る)
- アラームを30分以内でセットする(スマホのタイマーで十分です)
- 横にならない(机に突っ伏す、椅子にもたれるなど「浅く眠れる姿勢」で)
- 眠れなくても気にしない(目を閉じて静かにしているだけでも、脳の休息になります)
補足:昼寝の直前にコーヒーを飲む「コーヒーナップ」という方法もあります。
カフェインが効き始めるのは飲んでから20〜30分後なので、ちょうど起きるタイミングで頭がすっきりしやすいんです。
私も仮眠の前によくコーヒーを飲んで、スマホのアラームで10分だけ寝ていました。
たった10分でも、頭はだいぶスッキリしましたよ。
まとめ
- 昼寝の基本は「15時まで・30分以内」(厚労省の睡眠ガイドの目安)
- 2026年の研究では、15時までに終えれば長めの昼寝でも夜に影響しなかったと報告。「長さ」より「時刻」がカギ
- グーグルが設備投資してまで社員にさせているのは「短い仮眠」。昼寝はサボりではなく、午後の仕事の質を守る習慣
- 寝すぎ防止には「横にならない」工夫を。私は穴あきクッション+机に突っ伏しスタイルでした
午後の眠気は、気合ではなく仕組みで乗り切るほうがずっと楽です。
まずは明日の昼休み、机で20分から試してみてくださいね。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果を保証するものではありません。睡眠に関して不安がある方は、医療機関にご相談ください。



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